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植田紀子織物工房

色とモチーフが折り重なる美しさ。

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商品とサイズ

①八枚綜絖格子 赤:巾26×周囲146センチ

②八枚綜絖格子 藍:巾26×周囲146センチ

③白:巾27×周囲164センチ
④黒:巾27×周囲164センチ
*2017年新作

仕様

材質

①②ウール100%
③④ラムウール100%

染料

天然・植物染料
【赤】コチニール、クルミ
【藍/ブルー】ロングウッド、クルミ

①②手紡ぎ
③④機械紡ぎ

商品について

柔らかなラムウールの梳毛糸を使った③④。デザインを印象づけるのは、手間をかけたダブル織りの技法による両サイドのフリンジ。温かみあるホワイトは原毛のまま、黒色は紺の糸を織りこんで奥行きのある色合いに仕上げています。

そして2017年新作は、植田さんの代表的な織り「八枚綜絖格子」で織り上げた2つのスヌード。表は花のような丸文様、裏は格子柄と表情の違いを楽しめます。

植田紀子織物工房

岩手大学を卒業後1年間教職に就いたのち、蟻川工房に弟子入り。5年後、デンマーク王立スカルス工芸学校に留学し、帰国後の1981年に工房を設立、その3年後に染織教室をスタートしました。市内の専門学校で講師を務めながら、マフラーのほか服地、ショール、ひざ掛け等の製作に取り組みます。
  • 所在/盛岡市浅岸3-3-18
  • 電話/019-654-1433
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植田紀子さんのこと(てくり別冊「岩手のホームスパン」より)

織り手の探求心が紡ぐ、見て楽しい柄と配色。

「ホームスパンのほとんどは平織や綾織のものですが、例えば経糸を1本飛ばして柄をつくることで、表情がぐっと変わります。そういう織物が好きなんです」と植田さんは歯切れよく話します。

柄のアイデアは、本やテレビ、絵画、アート作品などいろいろなものから。また時には、東和ふるさと歴史資料館で見た及川全三の生地の見本帳や、手に入れた全三の作品の「裂見本」を参考にします。そうして柄を決めて設計書を書き、織り機の前に座るのですが、緯糸を入れてから変更することもあるのだとか。

植田さんの織物のなかで代表的なものが『八枚綜絖格子』柄のマフラーです。これは及川全三の作品を所有していた盛岡の工芸品店・光原社の故及川隆二社長から依頼され、その柄を再現したもの。

「これほど複雑な柄を見たことはありませんでしたが、織っている人がいたのだから織れないことはないだろうと、挑戦を決めたんです」。

その色はすべて天然染料によるもの。「天然染料にこだわる」というよりも、「自分が染めたい色が植物でできるとわかったので、それを利用しているだけ」とあくまでも自然体。緻密で複雑な柄と、メリハリの効いた鮮やかな配色。渋さとモダンさが混在した織物は、植田紀子さんの真骨頂といえます。